先週、早ものの「ササニシキ」の種まきをしました。
今回は私たちのしている種まきの方法について、少しご紹介したいと思います。
私たちの種まきは周りの農家さんより、少し遅れて種を蒔きます。
こうして、きちんと気温が上がってから種を蒔くことで、ビニールハウスなどの
加温施設を使わず、より自然に近い環境で育てることで、たくましい苗に育つからです。
人の都合でハウスなどで加温して育てられた苗は、軟弱に育ち、
いろいろな病気などにもかかりやすくなってしまうため
薬などに頼らないと、自分の身を守れなくなってしまいます。
たくましい苗を育てるためには、種を蒔く苗箱にもこだわります。
一般に使われている苗箱は、一枚の箱の中で密集して種を蒔いて育てますが
私たちの使っているもは細かく区切られたポット状になっているため
ひと苗ずつ育てることができ、茎が太く根がしっかりと張った苗に育ちます。
そして、こうして種をまいたポットは、昔ながらの「水苗代」に並べて育てます。
今は効率優先で乾燥したところに苗を並べて、苗に水をかける方法が主流になっていますが
「水苗代」のように常に水があるところで育てることで、細菌や病原菌を抑制できるため
種に消毒薬をかけたり、土に農薬を混ぜなくても健康に苗を育てることができます。
種を蒔いたポットを水苗代まで、こぼさないように慎重に運ぶ。
(苗を運ぶために改造した一輪車が大活躍!)
水苗代に一枚ずつ、並べていきます。
手間と時間がかかる作業ですが、人間も「三つ子の魂しい百まで」といわれるように
たくましい苗に育ってくれるよう、種まきからこうしてこだわりながら苗を育てています。