『発芽玄米』の良さ、『玄米』の良さ、両方ありますが
発芽玄米にすると、発芽抑制物質が流れ、玄米がやわらかくプチプチした食感になりますね。

そこで、お客様から多いお問い合わせの一つが、『発芽玄米のつくりかた』についてです!

 
これについてはみなさん、それぞれ工夫されて実践されているようで
ホームページにも載せてなかったんですが、お問い合わせが多いので、ここに記載します。 
 
お米も生きものですので、ただ水に漬けておくだけで発芽するときもあれば
なかなか発芽してくれないこともあります。
 
様々な外部の環境によって、発芽が左右されてくるんです。
 
でも、 どうせ発芽玄米をつくるなら、なるべく発芽をそろえて
一番良いタイミングで美味しく食べて頂きたいと思います! 
 
私たち農家も皆様にお届けするお米と同じお米を、毎年の種籾にしており、
毎年ほぼ100%発芽してくれますので、元気な苗が作れています
 

 

 
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何人ものお客様からもしっかり発芽したよ、とご感想いただいていますので、
間違いなく発芽してくれるパワーと力強さをもっていると思いますが、
 
お米も生きものですから、ちょっとしたことが原因でうまく発芽しない場合があるので
とにかく条件をそろえてあげましょう! 
 
 
前置きが長くなりましたが、
 
以下に、私たちが現在行きついている発芽玄米の、作り方?を載せますが、
 
ここまで丁寧にやらずとも水に漬すだけで、発芽してくれる時は発芽してくれるし(笑)
 
ここまでやっても何かが原因で、発芽してくれないことがあるかもしれません。
 
発芽玄米にするポイントを押さえながら、ご自分にあったやり方を発見されて、
ぜひ美味しい食べ方を見つけていただければと思います。
 
 
 
さて、 玄米を上手に発芽をそろえるコツを、農家の経験から一言でいうと
『吸水』『水温』『酸素』の3つが大事になってきます。
 
 
さらに言うと『お米の品種』によっても、発芽までの時間や、発芽自体が揃いにくいものがあるんですが、
 
これに関しては、発芽が遅い、そろわない、というのは、悪いことではなく
その品種自体が持つDNA(自然への適応性の一つ)ですので、
 
発芽がそろいにくい品種でも、あまり神経質になる必要はない思います!
 
 
3つのコツをさらに具体的に説明しますと、
 
・12時間以上(できれば24時間)は少なくとも吸水すること
(吸水が不充分だと水温・酸素があっても発芽がそろわないため)
・低い水温、あるいは35℃以上の高水温を使わない、また寒い部屋でやらないこと
(吸水・酸素が充分でも水温が低いと発芽がそろわないため)
 ・充分吸水したら水からあげて酸素もしっかり与えてあげること
(吸水、水温が良くても酸素がないと発芽がそろわないため)
それでは以上のことをふまえて、発芽玄米に挑戦してみましょう!

ポイントさえ合っていれば、もっとズボラにやってもしっかり発芽してくれると思います!

 

1.玄米を洗う。
(ぬるま湯30℃前後を使うとベター。)

 

2、玄米を浸水する。
玄米をボールなどの中に入れ、お米の2倍以上の冷たくない水(ぬるま湯30℃前後がベター)を

入れて浸水する。

 

3、12時間後・・水を交換する。
水を交換することで、酸素の補給、発芽抑制物質を洗い流し、

発芽をうながす効果があります。(交換する水もぬるま湯がベター。)

 

条件や環境がよければ、この時点で玄米が発芽モードに入ります!

目で見て胚芽が白くぷくっと膨らんでいればOK!(詳しい玄米の状態は次の工程4をご覧ください。)

芽が出過ぎると芽の方に栄養が行き、食感・食味・栄養価が落ちてしまうことがあります。

芽が出始める前でも、発芽モードになれば毒素は外に流れ出ます。

「発芽玄米にする」そもそもの理由は玄米の持つ発芽毒素を流してしまうことです。

(玄米を柔らかく炊くことも目的の一つですが)

 

4、さらに12時間後(計24時間)・・

浸水している水の表面に気泡が少し出始め、

なんとなく乳酸菌の香りがし始めると、玄米は発芽モードに入っています。

 

玄米乳酸菌

 

玄米自体も浸けはじめより、胚芽の部分が白くぷくっと膨らみます。

 

玄米発芽モード

 

この状態が発芽モードに入った状態ですので、

玄米を水からあげて、ざっと洗い、発芽抑制物質を流してあげて、

新しい水に変えて、もうご飯を炊いてもOKです!

 

 

上の工程を経ても、発芽モードにまだならない・・、あるいは弱い場合は・・

 

1、ぬるま湯で玄米を温め、玄米の水を切り、ザルにあげ

水を捨てたボールの中に玄米の入ったザルごと戻す。

もう給水は充分しているので、ここからは温度と湿度を保つようにします。
ボール、あるいはザルに玄米をただ入れておくより、ざるに入れた玄米を

ボールに入れておく方が、湿度と酸素を同時に保ちやすくなり、発芽もそろいます。
2、玄米の表面にぬれた布巾やキッチンペーパーをかぶせ

さらにラップなどをして表面の乾燥も防ぎながら発芽を待ちます。

発芽を待つ間は12時間ごとぐらいに、ぬるま湯でざっと玄米を洗って水を切り

また同じように発芽を待ちます。(温度を上げ、湿気を与えてやるためです。)
どのくらいで発芽するかは気温・水温お米の品種にも左右されますが、
だいたい水を切ってザルにあげてから遅くとも12時間~36時間ぐらいで

発芽すると思いますが、外気温が低すぎると時間がさらにかかったり

最悪は発芽モードになってくれない場合もあるかもしれません。

また夏場などは発芽までに時間がかかり過ぎると

水が傷むこともありますので、ご注意ください。

 

以上が、現在の私たちがしている発芽玄米の作り方ですが

今後もいろいろ試して、もっと良い方法をみつけてご紹介していきたい思います。

皆さまもこうしたほうがもっと良いなど、何かありましたら

ぜひ良い方法をコメントでお待ちしています!

 
生きているお米で、美味しい発芽玄米ができることを願っております!