我が家では、玄米を発芽玄米にして食べることが多いです。
それには色々な理由がありますが、主に次の3つの理由からです。
1. 体に消化・吸収されやすくなる
2.玄米よりさらに栄養価がアップする
3.甘み旨みが増して、柔らかくて美味しい
以下にその詳細を載せてみました。少し長くなりますが、よろしければお付き合いください。
「1.体に消化・吸収されやすくなる」
玄米は消化しにくい。食べるとお腹の調子が良くない。という話を聞くことがあります。
原因は炊き方や、食べるとき咀嚼が不十分など、その他にもいろいろと考えられますが
玄米の持つ種子毒も、その原因のひとつかなと思っています。
玄米を含む植物の種には発芽するまでの間、鳥や動物から身を守るために
種子毒であるフィチン酸とアブジシン酸を備えています。
そのため天敵に食べられても完全には消化されず、
動物の排出物として出された後、発芽できるような仕組みになっています。
これでは人が食べたときも、消化に良くないはず。
そこで消化を良くするために、種子毒を無毒化させる必要があります。
その方法は「玄米を発芽させる」ことです。
種は芽を出すと、もう身を守る必要がなくなるため、種子毒は水に溶け出て無毒化されます。
つまり発芽させてから調理すれば、消化、吸収の良い状態で食べることができるのです。
玄米は体に合わないと諦めている方は、ぜひ一度、発芽玄米を試してほしいと思います。
またその一方で、種子毒には良い効果も指摘されていて、フィチン酸には農薬や有害物質を
体外に排出させる作用や抗がん作用があるということや、アブシジン酸はその抗炎症作用に
よって、動脈硬化や糖尿病の予防・改善に役立つという研究報告があるようです。
一見、矛盾するようですが、このことを利用して、デトックス・毒素排出が必要な時には『玄米』を、
普段の食卓では『発芽玄米』を食べるなど、使い分けされる方もいらっしゃいます。
「2.玄米よりさらに栄養価がアップする」
精白されていない完全体の玄米には、人に必要な栄養素がバランス良く含まれています。
発芽させることで玄米の時に比べて、酵素が活性化し、ギャバ,食物繊維、カルシウム、
マグネシウム、ビタミンの量が大幅に増えますので、栄養価をアップしたい場合は
発芽玄米をおすすめします。
「3.甘み旨みが増して柔らかくて美味しい!」
せっかく健康のことを考えて玄米を食べ始めたのに、
ぼそぼそして美味しくないから辞めてしまったという話を聞くことがあります。
いくら健康のためだといっても、美味しくないのに無理に食べ続けるのは難しいですね。
でもそれも発芽玄米にすることで解決するかもしれません。
豆や乾物を食べる時も、浸水して十分食材に水分を浸透させてから料理します。
お米も同じできちんと吸水させれば、ふっくら美味しく炊くことができるはず。
糠を削った白米なら30分で吸水させることできますが、
玄米を吸水させるには夏場なら12時間、寒い時期には24時間以上の浸水が必要です。
さらに発芽させようと思ったら、もっと浸水時間が必要です。
芯までしっかり水を吸った発芽玄米は、ふっくらと美味しく炊くことができます。
発芽によって酵素が活性化されると、でんぷんやタンパク質が分解され
アミノ酸が増して、玄米の甘みや旨味を十分に引き出すことができます。
発芽させてきちんと調理してあげれば、柔らかくて美味しいご飯が炊きあがります。
以上3つのことが、発芽玄米をおすすめする理由です。
種子毒に関しては色々な見解がありますが、実際、『玄米』や『発芽玄米』を食べ比べてみて
自分の体の声を聞いてみるのが、一番良いような気がします。
その時の自分の体調によっても、結果は違ってくるので、答えはないと思っていますし、
何といってもお米は日本人の主食ですので、美味しく召し上がってほしいと思います。
そのあたりのことも、少しづつこちらで紹介できればと思っています。
今日もご覧になっていただき、ありがとうございました!